導線にオーグライン 0.2mmを使用し、貼合せトレーシングペーパー(サーパスを推奨します)にジグザグに編み込んだケーブルです。

最も優れた絶縁体は空気で有ると云う事から空中配線に近い構造になるように設計しました。
導線をジグザグに編み込む事により外来電磁波をキャンセルします。
細めの導線はキャパシタンスを低く抑え(9.1pF/ft)、スキンエフェクトによる位相の滲みや回路内の歪みを最小限にします。

超ハイと超ローがとても伸びていて、定位が良く音の立ち上がりが速い、音楽的な響きの豊かなケーブルです。

材料 : 貼合せトレーシングペーパー、オーグライン0.2mmΦ、TecFlexチューブ、RCAプラグ、(ゴアテックスロープ)

作り方

(1) 厚手の和紙を幅1.5cmに細長く切り、図のよう小さい穴を開けていきます。
導線は穴を開けた向きと同じ方向だと通しやすいので列毎に逆方向に穴を開けます。

(2) 開けた穴に表裏で2本がクロスするように導線を通します。導線が鋭角に折れてしまわないように慎重に行ってください。時間が経つと酸化してしまいますので裸の導線は素手で触らないでください。精密作業用の薄手のラテックスゴムの手袋がお勧めです。

(3) リボンをTecFlexチューブに通します。厚紙を図のように切りサイドをテープで留め袋状にしSFチューブの端にテープで固定します。


(4) 通す側のリボンの端の導体を緩いカーブを描くようにテープで固定し(3)に通します。TecFlexチューブを膨らませ手繰り寄せるようにすると簡単です。

(5) TecFlexチューブの端を解れないようにテフロンテープで留めそのまま5巻き程巻きます。さらに2つ折りにしてプラグに丁度良い太さになるまでテープを巻きます。テフロンテープは経年劣化が少なく糊が流れ出すようなことが有りません。
(Monitor PC-381は5回巻いて二つ折りにし2回巻き、Cardas SRCAは9回の2回、WBTの9mmのプラグは8回の2回巻き)

(5') もう少しスマートな末端の処理です。ゴアテックスロープをテフロンテープの幅に合わせて13mmの長さに切ります。TecFlexチューブの端を解れないようにテフロンテープを2巻き半します。そのままゴアテックスロープをくるむ様に2巻きします。

 

(6) PC807、PC381の場合:ケーブルとプラグが外れないように根元をテフロンテープで固定します。グランド側は穴を通して裏面に、ホット側は1,2回折戻し差し込んでからそれぞれ半田付けします。


(6) WBT0144、WBT0101の場合:ゴアテックスロープの面がネジ側に来るようにしネジ止めします。グランド側の芯線をステムバーに2、3度巻き付けてから、ホット側は1,2回折戻し差し込んでからそれぞれ半田付けします。

(7) 完成